弊社は中小企業なんでたいした設備はありません。それでも、IoT向けのバッテリーを開発したい。ということで、設備を少し導入してみました。
大手にいる時はオシロスコープと言えばTechtronixだったんですが、流石に20万円の出費は痛い。かといって、あまり安いとダメなんだろうと思っていたのですが、時代の流れなのか、中華系のオシロでも問題ないという。元同僚がRIGOLを買って使ってみたところ、そこそこいい。そんなわけで、独立した私もRIGOL(← RIGOLをクリックするとアマゾンのサイトへ飛べます)を入手しました。
ほとんどTextronixと一緒です。USBメモリ繋がるのでデータも保存できるし、4chもある。それで値段が57,000円ほど。スピードは私の分野では十分なので、当面これで頑張ります。次は電源。
電源と言えば菊水やTexioなんかを使っていたんですが、これまた手が出ない。そこで、探しに探して、ITECH(アイテック)(← ITECHをクリックするとアマゾンのサイトへ飛べます)という会社の商品を買ってみました。使い尽くしている訳ではないんですが、電圧もそこそこ正確だし、ちゃんと電力が出る(結構でないやつとか、火を噴くやつとかあるらしいので)。 25,000円と決して安くはないですが、流石に10,000円を切る商品は買えませんでした。これは、電源スイッチをONした後、出力をON/OFFできるのがいい(安い奴はコンセント繋ぐとすぐに出力が出ます)。難点はプラグ部が使いにくいこと。穴にはバナナプラグしか刺さらなくて、ここをクリップでつかめたら言うことなかったんですが。そもそも、この長さは要らないだろうと思うんですが。ケーブルを挟み込むか、バナナプラグにするか、2択です。
さて、これらを用意して今何をしているかというと、太陽電池の電圧と充電電流をモニタリングするINA233の動作テストです。評価基板を入手(TIから直接購入。米国からの輸入で6,500円程)し、ソフトウェア動作確認を終えました。
このIC(U1部)の優れものは、まず1.8VのI2Cで動くこと。その上で、36Vまでの入力電圧が計測出来、流出入電流が計測できること。実は、ちょっと前までI2Cと言えば2.5Vまでだったんですが、このICは1.8Vでも通信できます。今作ろうとしている基板のメイン電源が1.8Vなので、2.5VのI2Cしか使えないと不採用でした。また、太陽電池の入力電圧を測りたいので、電圧範囲が狭いと使えない。これ、36Vまで計測できます!消費電力も少ないし、安いし、制御も楽。ということで候補にしたのですが、I2Cでうまく動くかが課題。作ってみたけどダメだったでは困るんで評価基板を買って動かしてみました。一応初期設定はできたし、電圧を入れて計測したらそこそこの値が読めています。これで太陽電池の入力電圧と流入電流を計測し、取り込める電流をモニタリングできます。モニタリングするだけじゃなく、MPPT(Maximum Power Point Tracking)制御をするんですけど。
作る基板のメインCPUはSTM8L151G6です。別のCPUで試しましたが、I2Cでちゃんと制御できました!よかった!なお、データは下位バイトを先に送るので、0x1234なら、0x34、0x12の順に送らないとダメ。これ、何気に引っかかっていました。事前に調べてよかった。